20代女性「前歯が取れて他院で抜歯と言われた」土台ごと取れた歯を抜いた後すぐにインプラントを埋入し、歯と歯の間の歯肉を綺麗に維持できた症例


ご相談内容
「前歯の差し歯が取れてしまい、他の歯科医院で抜歯が必要と言われた。本当に抜歯が必要なのか診てほしい」とご相談をいただきました。
お父様が当院に通っていただいている患者様でした。
カウンセリング・診断結果
拝見したところ、右上の前歯(中切歯/1番)の差し歯が、土台である「コア」ごと取れている状態でした。
抜歯せず保存できるか診察したところ、歯の根っこに本来空いていない所に穴が空いている「パーフォレーション」が認められました。
歯を残しておくと顎の骨への細菌感染や、歯の根っこが割れたり折れたりするリスクが高く、保存は難しいと判断し、抜歯する必要があることをご説明しました。
また、左隣の前歯(側切歯/2番)はすでに神経を抜いてありましたが、治療から10年以上経っていて、歯の根っこが入っている部屋である「根管」が再び細菌に感染していました。
行ったご提案・治療内容
歯を抜いた部分に新たに歯を入れて修復する方法には、両隣の歯を土台として人工の歯を橋渡しする「ブリッジ」、人工の歯根を埋め込んで自分の歯のように噛めるようにする「インプラント」があります。
ブリッジの場合、隣の健康な歯を削る必要があり、さらに歯に負担もかかります。患者様が20代であることを踏まえ、なるべく健康な歯を残し、見た目も美しくできるインプラントをご提案したところ、ご同意いただけました。
また、抜歯と同時にインプラントを入れる「即時インプラント埋入」をご提案しました。この方法なら歯肉を切開せずに済むため、歯と歯の間の三角形になっている歯肉「歯間乳頭」へのダメージが軽減でき、術後も綺麗な形のまま維持できます。
左隣の前歯も通常なら抜く必要がある歯でしたが、根っこをきれいに洗浄して薬剤を詰める「根管治療」を行った後、自然な色味で耐久性もある「セラミック」で被せ物を作製し、装着しました。
術後の経過・現在のご様子
インプラントを埋入した歯も、当初もつか心配だった左隣の歯も、痛みが出たり腫れたりすることなく、しっかり噛めています。
患者様にも「見た目がすごく自然で問題なく使えている」とご満足いただけました。
治療から10年経った現在も経過は良好で、半年に1度の定期検診でご通院いただいています。
この治療のリスクについて
抜歯と同時にインプラントを埋入した場合、歯肉の治り次第で周囲の歯と歯肉のラインが合わない可能性があります。
- 年齢・性別 20代女性
- 診療種別 自由診療
- 治療期間の目安 約8ヶ月
- 治療回数の目安 25回
- 治療費総額の目安 619,500円

















